お絵描きIRADUKAISAINo.574CG・イラストメイキング


■その4<塗り1>

<影の塗り方・ブラシ説明>

ここから本格的に塗りの作業に入ります。

まずは自分がやっている影の塗り方を解説させていただきます。
最初にさっき下塗りしたレイヤーの上に新規レイヤーを作ってください。
あとはモードを「通常」から「乗算」に切り替えてがしがし影を付けていくだけです。
影の色については後で変えるので適当でかまいません。


次に具体的な影の塗り方です。



身の回りにある物の影を観察するとわかるんですけど影って内側は少し明るくて外縁が1番暗いんですよね。
このやり方はその感じをなるべく少ない手間で再現しようと試行錯誤した結果です。

わりと見たまんまなんですけど、まず影を入れたい場所の外縁を鉛筆で描きます。
そしたらこれ↓



この水彩筆というツールで影の中をぐるぐるっとかき混ぜるようにして全体をなじませます。
ツールの設定は目安です。
自分自身よくわかってないし、なんとなく使いやすいからこの設定に落ち着いてます。


今説明したのが自分なりの塗りの基本形です。
影にしろハイライトにしろ、このやり方をマイナーチェンジして応用してるだけです。
そのマイナーチェンジの中でもよく使うものを1つ紹介します。



SAIでは、シフトキーを押しながら描画ツールを使うことで直線が引けます。
あとはさっきの水彩筆でボカしてやるだけです。
直線的にボカせるので角張った感じになります。

女の子の肌や衣服の柔らかいシワ等は前者、固めの衣服のシワやメカなんかの硬質的なものには後者という
感じで自分は使い分けて描いています。
今後お見せしていく塗りの作業も基本的にこの2種類の方法を臨機応変に使い分けてるだけです。
やってることは本当に単純作業の繰り返しです。
ではガシガシと塗り進めていっちゃいましょう。


<補足説明>

キャラ部分の塗りが終わりました。



レイヤー構成はこんな感じです。
下から「乗算」「発光」「スクリーン」とありますが、つまりは順に「影」「ハイライト」「反射光」のことです。
自分は基本この3枚を使って塗りを行います。乗算が2枚ありますがこれは頬の赤みを追加するためのものです。
またレイヤーの横にある赤い棒は「クリッピング」と言って、ようするに下塗りレイヤーから影がハミ出したり
しないようにするためのものです。

個々の途中画像を見てもらえばわかりやすいかと思います。



↑これが影を付けた段階です。



↑次にハイライト。
金属等の光沢があるものの質感もここで再現します。



↑最後に反射光です。
スカートの後ろ側なんかがわかりやすいかな?
立体感が引き立つので自分は重宝してます。


<影の色を変える>

次は影やハイライトの色を変えていきます。



肌の影ですが、最初はあまり考えず適当な色を付けたので少し血色が悪いです。
女の子の肌はもっと綺麗な色味にしたいので影の色をいじくりましょう。



「フィルタ」⇒「色相・彩度」で影色を調節します。





衣服の影も同じやり方で調整します。
こっちの方が違いがわかりやすいですね。
ハイライトや反射光も同じ方法で色を調整していきます。



また赤や黄色、緑のような鮮やかな色の場合、影色によっては影が濃すぎたり汚い色になってしまったりします。
そんな時は選択ペンを使って部分的にいじくってやれば問題ありません。

下塗りの際にある程度レイヤーを分けたのは、塗りやすくする以外にこのためでもあったりします。
こうやって後から色を調整できるのもデジ絵の強みだったりしますので。
気の済むまでいじくってやりましょう。




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