お絵描きIRADUKAIプチ講座


[No.A04] 三盆もやし

手を描くときのコツ

「手」は、人を描く上で、結構壁となりやすい所だと思います。
(私もそうです。未だに思い通りに描けません…)
理由としては、関節の多さや手の柔軟性などからくる「形の複雑さ」があげられると思います。
そこで・・・

@手を出来るだけ簡単な形として見てみてみよう




これはよく言われることですが、指が曲がる一番深い部分は、指の根元ではなくその下です。
ミトンで言うと@(指先)A(手の平)の境目部分になります。



なお、@+A部分は少しだけ内側にすぼめることができます。
そこを意識して描くと、より手の「本物らしさ」を表現することが出来ます。



この部分でのポイントは、C(親指)を動かすことでついてくる、B(親指根元)の肉の厚みです。
Bの部分の肉は結構量があり、親指の動きにより表情が変わります。
ここは「生々しい、本物らしい手」を描く上で結構良いアクセントになるのではないでしょうか。


A実践編〜実際に手を描いてみよう〜

それでは実際に、やわらかミトン(仮)を使って「ボールを乗せた手」を描いてみましょう。

1.ボールに合わせてミトンを配置する

まずはB(親指根元)A(手の平)部分から。
ボールという球体の受け皿になっている点を意識して、球面にそってミトンの方もある程度曲げて描きましょう。(少しぐらい大げさに描いてもいいかと思います)



次に@(指先)C(親指)の指部分を。
こちらも同様に、球体の面にそってパーツを曲げて描きます。

※ミトンのパーツを配置していく順番は、描くポーズや描く人によって変わります。
描きやすいように、柔軟に描いていきましょう。


2.ミトンに合わせて手を描いていく

あとはミトンに合わせて手を描きこんでいきます。
指やしわにについての細かい所は今回は省略で。

基本、自分の手を見て描いていきましょう。


3.完成




B応用編〜指をもっと動かしたポーズ〜

「このミトン(仮)だと、「指でつまむ」とか、指を自由に動かしたポーズが出来ないよ!!」と思われた方。
そういう時は、@(指先)のパーツを増やしたり、変形をしてしまいましょう。



たとえば「指でつまむ」ポーズは、親指、人差し指、中指をメインで使っている点に注目し、
@を図の用に2つに分割して描きます。

まずはミトンで全体の形を掴んだ後、指1本一本の細かい表情は後でつけていくと、
比較的無理の無いポーズを描くことが出来ます。



あとは@を変形させて手を広げるポーズとか。
・・・これは逆にわかりにくいかも知れないですね。



終わりに。

ここで扱ったミトン(仮)は、あくまでも手の形を理解する上での、ものさしの1つのようなものです。
実際上手く描いていくには、「本物をよくみる」ことや「何回も描く」という基本的なことが欠かせないと思います。

このミトン(仮)が、少しでも皆様の描画力向上のお役に立つことを願いつつ・・・





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figma archetype(アーキタイプ):she flesh color ver.
figma アーキタイプ