■■■ 仕上げ ■■■
■ フォトショップに移す
最後の仕上げは、Photoshopでします。 主な理由は、SAIには広域にグラデーションをかける機能がないからです。 やりようがないわけではありませんが、やはり不便なので仕上げはPhotoshopで作業します。
ただ、Photoshopに移す前に気をつけなければならないことがあります。 それはレイヤーの合成モードです。 例えばSAIで合成モード【明暗】を使っていた場合、Photoshopに移すと【リニアライト】に変わってしまいます。 これはSAIで描いたものをPhotoshopに移したとき、SAIで使っていた合成モードがPhotoshopになかった場合、Photoshopではその合成モードに近いものに変更されてしまうからです。 個人的には無視できないレベル。
![](illust/60.jpg) ![](illust/62.jpg) ![](illust/61.jpg)
これを避けるための準備をSAIでしてから、Photoshopに移します。
僕の場合は、準備といってもすることは単純で、フォルダにまとめてあるレイヤーをそれぞれ統合してしまうだけです。 これでそれぞれのフォルダ内で使っていた合成モードも一つに統合されるので、Photoshopに移したときにも不都合は起こりません。
![](illust/63.jpg) ![](illust/65.jpg) ![](illust/64.jpg) レイヤーをうまくフォルダにまとめておければ、Photoshopに移すときの準備が楽です。
これで準備が整いました。 〔ファイル〕→〔キャンバスを別名で保存〕→ファイルの種類を〔Photoshop
PSD〕にして保存します。
これでできたPSDファイルを、Photoshopで読み込みます。 ここではPhotoshopCS3を使っています。
![](illust/66.jpg)
■ 仕上げ
Photoshopで最終調整をしていきます。
テクスチャを入れて、ほんの少しだけノイズのような感じを加えます。
![](illust/68.jpg)
はっきり言って、全然違いがわかりません…が、きっとアクセントになっていると信じているので、これでGOです。
![](illust/69.jpg) ![](illust/71.jpg) ![](illust/70.jpg)
グラデーションをかけます。 画面右上のナビゲータの小さな画像でイラスト全体も確認しつつ、【オーバーレイ】や【ハードライト】でグラデーションをかけていきます。 グラデーションをかけていく目的は、色数を増やし彩度を上げ、見栄えを良くするためです。…まぁ好みの問題なんですけど。
![](illust/73.jpg)
グラデーションをかける→色調補正を繰り返して、自分のイメージに近づけていきます。
![](illust/74.jpg) ![](illust/80.jpg) ![](illust/75.jpg)
![](illust/76.jpg) ![](illust/81.jpg) ![](illust/77.jpg)
![](illust/78.jpg) ![](illust/82.jpg) ![](illust/79.jpg)
そしてついに完成です!
![](illust/01.jpg)
このイラスト、何日かに分けて描いていって、全行程で30時間くらいかかっています。 背景キャラを描くのに一番時間がかかりました…。
ここまでメイキングを読んでくださった皆様、ありがとうございました。 わかりづらいところも多々あるでしょうが…そのあたりはフィーリングでなんとか。 このメイキングが、少しでも皆様の役に立てれば嬉しいです。
One Voice 山下しゅんや作品集V
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