線画を制作します。
髪の毛や顔パーツでレイヤー分けをしている方が多いですが、
私の場合は線画レイヤーは2枚のみです。キャラクターと背景のみで進めていきます。
線画さえ上手にいけば塗りで楽できるので、力を入れて丁寧に描いていきます。
@トコトン綺麗に A着色しやすく B見栄えのいい ・・・そんな線画を目指します。
◆まず、また【レイヤー】→【輝度を透明度に変換】をクリックします。
線画のみを抽出します。そうすると、また背景が透明の黒線画のみになります。
◆下書きが黒いままでは線画が描きにくいので、下書きに色を付けます。
下書きのレイヤーの上に新規レイヤーを重ね【したのレイヤーでクリッピング】します。
こうすることにより下書きレイヤーの黒い部分にのみ書き込むことが可能になります。
そして、新規レイヤーをピンクやオレンジなどで塗りつぶします。
◆そうすると、このようにピンク色の下書きを作ることが出来ます。
そしてこの上に新規レイヤーを重ね、線画を描いていきます。
◆さっそく線画を描いていくのですが、まず下書きレイヤーの【透明度】を下げます。
30%くらいにしておくと、より線画を描くのに見やすくなります。
次にペンの設定ですが、基本的には【筆】を使います。
あまり線の強弱は付けませんが、最小サイズを0%にしておきます。
そして、新規レイヤーを作成します。これで準備OKです。
◆あとはもうひたすら線を描いていくだけなのですが、コツを2つだけご紹介します。
ひとつ目は、【拡大】【回転】【反転】を最大限利用すること。
ふたつ目は、下書きでおかしいところを見つけたらすぐに【修正】すること。
2つを常々意識していると、線画が完成することには下書きよりいい絵になります。
常に間違いを正していくことがとても重要です。
◆線は、ふさげばふさぐほど着色が楽になります。
出来るだけふさぎつつ丁寧で綺麗な線画を描いていきます。
◆フリルはこんな感じで描き進めています。(4工程のgif動画)
◆人物の線画が終わりました。 次に背景を描いていきます。
背景にあるモチーフは、
【懐中時計】【草木】【薔薇】【トランプ】です。
どれもそれほど難しいモチーフではありませんが、SAIで描く上で問題なのが、
【懐中時計】です。
じつはSAIでも【円を描くことが出来る】のはご存知でしょうか?
ペン入れツールと回転で使う事で誰でも簡単に綺麗な円を作ることが出来ます。
私自身、知り合いからの受け売りなのですが、とても便利です。
◆それでは【円を描く】実践します。
@ペン入れレイヤーを作ります。
A曲線ツールを使います。
下へつづく。
◆ここからはマウスを使います。
Bマウスでキャンパス上の適当な位置でワンクリックします。
※これ以降、絶対にマウスをずらしてはいけません。完全固定です。
Cキーボードの【Deleteキー】を押します。
Dマウスの右をワンクリックします。
その後CDの繰り返しです。
E線が一周したら、最後にマウスをダブルクリックして終了です。
なんとびっくり!綺麗な円が描けました!
◆太い線で円を作りましたが、ペン入れツールはとても便利で線の太さは変更可能です。
【線変更】ツールをクリックし変えたい線の太さを選び、円をクリックするだけです。
◆ひとつ綺麗な円が作れてしまえばあとはこっちのもんです!
複製したり、自由変形で形を変えたりして、懐中時計を作っていきます。
線の一部を【修正液】ツールで消したり【制御点】ツールで、円の一部を延ばしたりも
自由自在です!色々試しつつ懐中時計に近づけていきます。
◆これで懐中時計の雛型が完成です。
ペン入れレイヤーは、通常レイヤーと統合しない限り、ペン入れツールが適用されます。
仕組みが分かるまでは特に気にしなくても大丈夫です。
◆つくった懐中時計を【矩形選択】ツールの【自由変形】を使って配置します。
下書きでの位置とは全然違いますが、無視してバランス良く配置します。
ついでに懐中時計の上の装飾も描いておきます。
◆トランプもペン入れレイヤーを使って描いていきます。
今度は【折線】ツールでぽちぽし四角を作ります。
トランプは、1つ作ったらあとはコピー&ペーストで増殖させます。
◆後は草木や蝶々を描いて背景の線画は終わりです。
これで【背景線画】と【キャラクター】の線画が完成しました。
背景の線画も線と線をしっかりつないで穴がないように制作します。
このままだと背景線画が透けて見えてしまうので、調整します。
◆キャラ線画のレイヤーで、キャラクターの外側をすべて選択します。
【自動選択】ツールを使います。
◆次にメニューの【選択】→【選択範囲の反転】をします。
◆キャラ線画の下に新規レイヤーを作成し【白で塗りつぶします】←大事です。
その塗りつぶしたレイヤーと、キャラ線画のレイヤーを統合します。
◆これで線画の完成です!
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